この記事では、国際結婚している方に向けて、ご自身もしくは外国人配偶者が亡くなった後の相続やいろいろな手続きについて、生前にやっておいたほうがよいことをまとめています。
日本に住む外国人(在留カードを持っている外国人)を想定した記事です。
海外にある財産を確認する
- 複数国における財産の確認: どの国にどのような財産があるのかを明確にし、それぞれの国での相続手続きをスムーズに行えるように準備しておくことが大切です。
- 銀行口座や不動産の手続き: 日本以外の国で所有している財産については、その国の手続きがどうなるか確認し、適切な対策を講じる必要があります。
日本国内と海外で加入している保険や年金の確認
日本国内と海外で加入している保険や年金について、死亡時の手続きや受給方法を確認し、どのような手続きが必要か事前に把握しておくことが重要です。
財産分与や葬儀などの希望を確認して記録しておく
日本と相手国の文化や宗教に基づいた葬儀の方法に違いがある場合、それをどう調整するかについて話し合っておくことが大切です。
また、 日本で葬儀を行うのか、相手国で行うのか、または両方で行うのかを決めておくとよいでしょう。
亡くなった後の財産分与については、遺言書を作らなくてもよい場合と、絶対に作っておいたほうがよい場合があります。もし、遺言書を作る場合は、日本語と相手国の言語で二カ国語の遺言書を作成しておきましょう。
なお、日本の法務局では、外国語で作成された遺言書も保管してもらえます。死亡後の検認手続き(非常に面倒です)が不要ですので、こうした法務局保管制度も活用しましょう。
亡くなった後の手続き一式を委任する方法
外国人が日本でなくなると、煩雑な手続きがたくさんあります。何をどこから始めればよいのか迷うと思います。
一般的な手続きは下記となります。
- 葬儀の手配や実施
- 墓地や納骨の手続き
- 遺骨の管理
- 預金口座の解約
- 不動産の管理や売却手続き
- 財産分与の準備(ただし、遺言書に基づいて行われる場合もあります)
- 死亡届の提出
- 各種保険や年金の解約手続き
- 税務署への確定申告や納税手続き
- 公共料金や契約の解約(携帯電話、インターネット、電気・ガス・水道など)
- 会員サービスやサブスクリプションの解約
- 遺品整理や片付け
- 遺言書の内容に従って、遺産を適切に分配する手続き
- ペットの世話や引き取り先の手配
- 特定の人に物品や金銭を渡すなど、個別の依頼
こうした手続き一式を専門家に任すこともできます。専門用語で、「死後事務委任」というのですが、当事務所では、国際結婚されている方向け(日本在住の方に限る)に、死後事務委任手続を行っております。詳しくはお問い合わせください。
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